研究室公開

OPEN LABORATORY

21世紀のエネルギーと知的システム制御
電気工学コース

32

AIチップが拓く賢い省エネと安全輸送技術

AIハードによる超リアルタイム学習・判断のインパクト

遠藤(哲)研究室
南講義棟103特設(ロボット・AI)

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

グリーンパワーエレクトロニクスの重要性を最新のAIチップを搭載した高性能ドローンを使って体験しよう。

我々の生活はスマートフォン、パソコン、電気自動車など多くの電気・電子機器で支えられています。それらの機器は発熱や消費電力などの問題に直面しています。本展示では、これらの課題解決の鍵となるパワーエレクトロニクスやIT技術が集約されている高性能ドローンを通して、エネルギーとITとのつながりを体験して頂きます。また、次世代のAI技術・安全輸送技術の鍵となる賢い省エネ技術に向けた本研究室の取り組みについて解説します。

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【パワーエレクトロニクス】 高効率エネルギー利用のためのパワーデバイス&パワーマネジメント回路技術

   多くの電気機器では電源から得た電気を扱いやすい電圧・電流に変換して使用しています。半導体を用いて電圧や電流を変換する技術がパワーエレクトロニクスです。
 パワーエレクトロニクスにおいて多く使用されているSiデバイスでは大きさを維持したままの性能向上が難しくなっており、SiC (高耐圧)やGaN  (高速動作) などの新材料が研究されています。
 当研究室ではGaNの課題であるコストを抑えた、 安価な Si 基板の上に GaN  を成長させた GaN  on Si  パワーデバイスに注目し、 安価かつ高性能な半導体デバイスの研究を行っています。
 GaN  on Si パワーデバイスを電気機器に応用することで、 PC の消費電力の低減や、 ACアダプターの小型化や、 電気自動車の走行可能距離が延長できるなどのメリットが期待されています。

【グリーンエレクトロニクス】 3次元縦型構造デバイス・回路技術によるパワー集積システムのプラットフォーム構築

 現在多くの電子機器では平面型トランジスタで構成されたLSIが搭載されており、近年では1000万を超えるトランジスタを搭載したULSIも登場しています。しかしトランジスタを微細化していくと性能が向上する反面、消費電力の増大などの無視できない問題も生じます。そのため平面型トランジスタによるLSIの性能向上が困難になってきています。
 当研究室ではその問題を打破するため、 3次元縦型構造トランジスタという新しいデバイスを開発・提案し、日々研究を進めています。
 これまで平面構造だったトランジスタを縦方向に積層することで抱えていた課題を解決しつつ性能と集積度を向上させることができます。
 この新しいデバイスがスマートフォンで使われるようになれば、 PC並みの処理能力や、 1週間に1度充電すればよくなる、というような未来が来るかもしれません。

【グリーンエレクトロニクス】 次世代輸送システム向けリアルタイム画像認識AIチップ&IoT向けグリーン半導体集積回路

 現在ではSiriやGoogle翻訳、 AIスピーカなどサーバーに接続することで機能を実現するAIが増加しており、今後はより高度な処理を行うことを期待されています。
 しかし現状のAI技術ではサーバに接続して処理を行うため、タイムラグが発生しリアルタイム性が損なわれる問題があります。リアルタイムかつ高度な処理を行うためには端末上での処理機能を向上が必要不可欠ですが、現状のAIチップでは処理速度が遅く、消費電力が大きいため端末への搭載が困難です。
 当研究室では従来のコンピュータが苦手としてきた人間の脳に近い、高効率な処理が可能な新しいチップの研究や、電源を切っているときでもデータが保持される(不揮発性) メモリの研究を行うことでAIチップの高性能化および低消費電力化を目指しています。