研究室公開

OPEN LABORATORY

21世紀のエネルギーと知的システム制御
電気工学コース

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コンピュータで自然エネルギーを制御する

電力システムを支える高度な制御技術を体験しよう

斎藤(浩)研究室

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

安定な電力供給を支える高度な制御技術を体験してみよう

 次世代の電力システムは、風力発電や太陽光発電などの出力が天候に左右される電源をうまく活用して、安定に電力を供給するための技術が重要になってきています。オープンキャンパスでは、それらのうち代表的な2つの技術を、シミュレーションを通して体験してもらいます。 【1】同期発電機の不安定現象 【2】電力システムを安定に運用するための風力発電機群の出力制御

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(1) 再生可能エネルギー電源が大量導入された電力システムの同期安定性に関する研究

 電力システムに連系されている全ての同期発電機は,常に同じ周波数で回転しています。これらの発電機は,電力需要の変動や落雷などの事故によって同期運転が一時的に崩れた場合でも,元の同期状態に復帰する能力(同期化力)を持っています。しかしながら,再生可能エネルギー電源にはこの能力がないため,将来的に大量導入が達成されると,電力システム全体の同期化力が低下し,事故時に同期運転に復帰できなくなる可能性があります。そこで,本研究室では,将来の電力システムにおける同期安定性を確保することを目的に,電力システムの状態からリアルタイムに安定性を推定する手法や,再生可能エネルギー電源を同期発電機のように振る舞わせることで同期化力を向上させる新しい制御手法の開発などを行っています。

(2) デマンドレスポンス・大型電力貯蔵装置を用いた電力需給の安定化

 電力システムでは,発電される電力は常に消費される電力と等しくなるように調整されています。この需要と供給のバランス(需給バランス)が崩れると,その余剰分は発電機によって吸収されることとなり,同期運転の維持に悪影響を与えてしまいます。現在導入が進められている再生可能エネルギー電源は出力が天候に依存して不確実に変動するため,今後はこれまで以上に需給バランスの維持が困難になると考えられます。本研究室では,既存の発電機の出力調整に加え,大型蓄電池を用いた充放電制御や需要家の消費電力制御など,系統に接続される機器を最大限活用する手法の開発を行っており,将来にわたって安定な電力供給を実現するシステムの構築を目指しています。