研究室公開

OPEN LABORATORY

物理で切り拓く先端材料

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低次元ワールドが拓くナノ錬金術

クラウド情報社会を支える量子機能性マテリアル

鷲尾研究室

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

ナノ薄膜の発光を体感しよう

世界と繋がるクラウド情報社会を支える半導体は、みんなの携帯やパソコンから、ロケットの自動制御、遺伝子情報の解析まで、色んな場所で活躍しています。次世代半導体は微小な構造が示す量子効果を利用し、例えば量子ドットによる光伝送や2次元シート半導体による超高速トランジスタが集積回路をさらに省エネ化・高速化します。展示では、1mmの10万分の1の薄くて透明な「ナノ薄膜」が多彩に発光する様子を見てみよう。

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研究内容

絶えず進化を続ける通信・ネットワーク・サービスは、徐々に分野の区別が曖昧になりクラウド(雲)の世界を迎えています。 DNAの解析からロケットの自動制御まで広範な応用分野の中核を担う半導体デバイスは、 ありとあらゆる社会インフラを支える縁の下の力持ちです。 この半導体に「ナノ・オーダーの異種材料薄膜」を加えることで、電子、光子、分子やスピンと呼ばれる情報を 伝える複数のメディアを自在に操れる機能融合デバイスを創生する研究に取り組んでいます。 このデバイスは医療、情報処理、生活基盤、通信ネットワークなどの幅広い分野でパラダイムシフト(時代の常識を覆すような科学革命)を 起こす芽になります。当研究室では、半導体産業を牽引してきたシリコン(Si)をベースにしたゲルマニウム(Ge)系量子構造や、Ⅱ-Ⅵ族系酸化物半導体に遷移金属を加えるなどした新奇材料による複合系超構造を利用して、柔軟な発想による新しいナノ薄膜の創生に関する研究を行っています。

炭素媒介によるGe量子ドット形成の研究

量子ドットは量子力学に従った特異な状態密度を持ち、高次元構造体とは全く異なる電気あるいは光学的特性を示します。この性質から、量子コンピュータ、中間バンド型太陽電池、単電子トランジスタ、量子ドットレーザーなどへの利用が検討されています。本研究室では、炭素原子を利用してGe/Si系におけるGeのStranski-Krastanov型成長を抑制し、高密度なGe量子ドットの形成と主に太陽電池への応用を研究しています。

遷移金属添加ZnO結晶の研究

酸化亜鉛(ZnO)は可視光に対し透明であり、励起子結合エネルギーが高いことから紫外発光デバイスへの応用も期待されている材料です。現在は紫外吸収剤として化粧品に利用されたり、あるいはInGaZnOという不純物添加がなされた形で液晶パネルなどに広く利用されています。本研究室では添加材にバナジウム(V)を用いており、極薄膜でも高いn型導電性を示すZnO結晶の成長を実現しています。他に柔軟な加工が出来るフレキシブル基板上への結晶成長、太陽電池への応用技術、超高濃度V添加ZnOの光学応用などについても研究しています。