研究室公開

OPEN LABORATORY

物理で切り拓く先端材料

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工学の中の理論物理

電子が織りなすミクロな世界

基礎物性物理学分野

EXHIBIT

オープンキャンパスでの展示

理論物理を用いた物質の特性解明・新規材料設計(パネルによる研究紹介とコンピューターによるシミュレーション体験)

本研究室では、超伝導体・冷却原子気体・自動車エミッション触媒・永久磁石などを対象とした幅広い研究テーマに対して、理論物理を用いた物質の特性解明や新規材料設計に挑戦しています。今まで理論物理とは無縁だと思われていた文科省元素戦略プロジェクト(ESICMM)での磁石の性能向上研究においても理論グループの活躍が期待されるなど、活動の場が広がって来ています。

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ネオジム磁石における磁化反転機構の理論的解析

物質を構成する原子の中では、原子核の周りを電子が自転しながら公転しており、これらの動きがミクロな磁石(右図の矢印)を構成しています。これらの向きがそろえられることによって磁力が発生し、物質全体が磁石となります。右図は磁石のN極に対し、外部から強力なN極を近づけたときにN極S極が反転する様子を表していいます。
この反転が起き始める磁場が大きほど、外からの磁場に耐えられる優れた磁石といえます。現在、私たちは磁石の性能を引き上げるためミクロな視点から理論的研究を行っています。
画像をクリックすると磁化反転シミュレーションが見れます。

自動車エミッション触媒の機能解明と新材料創生の研究

自動車の排気ガスに含まれるNOx等公害物質の削減は近代社会における喫緊の課題です。そのような背景の中、私たちは触媒表面における窒素酸化物の浄化プロセスを電子状態計算により研究しています。右図は2つの窒素酸化物が触媒表面における化学反応によって無害な窒素に変化する前駆状態の様子です。

銅酸化物高温超伝導体における状態相図の理論的解析

 

銅酸化物高温超伝導体は他の超伝導体に比べて高い温度で超伝導を示すことから,リニアモーターカーやMRIなどへの幅広い利用がなされています.

水が温度に応じて氷や水蒸気になるのと同じように,銅酸化物高温超伝導体も温度や圧力,また電子やホールといった,電流を担うキャリアの濃度に応じて超伝導や金属,反強磁性絶縁体のほかに,擬ギャップという特殊な物理現象を示す状態へと移り変わることが知られています.しかし,これらの状態や,状態間の移り変わりのメカニズムは未だ完全には明らかになっていません.

私たちは擬ギャップ状態や反強磁性―超伝導転移の理論的解析を行うことで,これらの解明に向けて取り組んでいます.