東北大学工学部電気情報物理工学科

Department of Electrical, Information and Physics Engineering

情報知能システム総合学科から2015年4月に名称変更

  • 電気工学
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  • 情報工学
  • バイオ・医工学

Voices & Lifestyle声・ライフスタイル

高専出身女子大学院生×高専女子学生 座談会

高専生が進路を考える時に選択肢のひとつとしてあがるのが「大学院への進学」。何となくイメージはあるものの、実際はどのようなものかわからないこともたくさん。特に女子学生となれば、女子学生ならではの心配も。
そこで、東北大学電気・情報系で学ぶ高専出身の女子大学院生と仙台高専女子学生との座談会を開催。進学にあたって疑問や不安に思っていることなど、先輩に直接聞いてみました。(2015年8月)

どうして大学院へ進学?どうして東北大?

――おふたりが大学院への進学を目指した動機や、東北大学を選んだ理由を教えてください。

◆野呂
親が大学院進学を勧めてくれまして。それでいろんな大学院を見に行ったところ、大学や研究室の雰囲気が東北大が一番よかったので、東北大に決めました。自分の強い希望というよりは親の勧めで進学したのですが、ここに入って1年半過ごしてみて、それは正解だったなと思っています。

――どうして東北大学を選ばれたのですか。

◆野呂
他の大学もオープンキャンパスに行ってみたのですが、そこの学生さんと話していても「街が近いから楽しいよ。」といった話ばかりで研究の話が出てこなくて。それに比べて東北大の見学に来た時は、現在所属している研究室を訪問したのですが、すごいみんないきいきしていて。研究をいきいきしていて、かつプログラムコンテストなどのコンテストもすごい楽しんでやっていたりして。そういう雰囲気がいいなと思って、東北大に進学しました。これならやっていけるというか、自分のやりたいことができるみたいな感じで。
◆北里
仙台高専には東北大出身の先生が多く、研究室の先生などに勧められて大学院に進学しようかなと思いました。ほかのみんなは就職でしたのでちょっと迷ったんですけど、もうちょっと大学院で勉強してから就職するのもいいかなと思って、大学院への進学を選びました。
◇西塚
同じ道かと思って、すごく身近に感じています。

――いつごろから大学院への進学を考えたんですか?

◆北里
専攻科に入ったあと、就職か進学かを決めるときに決めました。先生からの勧めも大きかったです。
◆野呂
私も本科の5年間の時には大学院進学については特に考えなかったのですが、大学という場所の雰囲気を知るために編入試験を受けには行きました。専攻科に進んだあと、専攻科2年くらいから大学院進学を意識して勉強を始めました。

――東北大学に進学してよかったと思うことはどん なことですか?

◆野呂
東北大ってほかの大学より“研究が第一”みたいなところがありますね。これは就活の際にほかの大学の人たちと話をしていても強く思いました。少なくとも私の研究室は、研究に対して、あるいは技術に対しても授業の内容に対してもすごく楽しめる人がいっぱい多くて。いきいきしている人たちがまわりにたくさんいると、そういう人たちに引っ張られるというか、自分もやってみようかなと思う気持ちになるんですよね。この人たちがこんなに楽しんでいるんだから絶対に楽しいはずだと思って、やってみたら「意外と楽しいじゃん!」ってなるし、自分の成長にもつながる。自分がそれまで挑戦しなかったところとかもスッとやれるようになるので、それはすごくよかったなと思っています。
◆北里
東北大に入って研究室がいっぱいあってびっくりしたんですけど、そのおかげで自分の研究と関連したりあるいはちょっと違う分野の研究も知ることができて、それがまた自分の研究の幅を広げることができるかな、と。今まで勉強してこなかったところも勉強できて知識が深まるので、そこはいいなと思います。

大学院に進学すると就職の際にどんなメリットが?

――高専時代のお友達を見ていて、高専や専攻科で就職する場合と大学院を出てから就職する場合との違いで気づかれたことはありますか。

◆野呂
高専の、特に本科から就職する場合は、一番現場寄りの仕事を任されることが多いらしいです。よくわからないテストプログラムをずっと書いていたりなどすると、自分が何をやっているのかわからないように感じたり、仕事のやりがいを十分には感じられていない人もいるようなんですよね。それに対して大学院を出た人の話を聞くと、上流の工程も任せてもらえることができていて、自分の仕事に対してやりがいを感じている人が多いっていう感じはしますね。学校に企業説明に来る卒業生を見ても、ここに来るエンジニアは、仕事の話を聞いたときに、めっちゃきらきらした顔で、「何十分話すの?」みたいな感じで話しかけてくるんですよね。そうしたらなんか、明らかに顔を見ただけでというか、話をしただけで、仕事のやりがいを感じているのは明らかだなという感じがしますよね
◆北里
高専を出てすぐ就職した私の友達も、現場や工場勤務になることもあると言っていましたね。高専時代の研究室の先生には、高専専攻科、大学院って上がるにつれて仕事のやれる幅は広がるよ、って言われました。
◆野呂
選べる会社の幅もそうですが、同じ会社の中でも研究所に行きたいとなったら高専からではかなり難しいかもしれませんが、大学院を出てれば行くことは可能ですよね。

大学院生活ってどんな感じ?女子がいなくて寂しい?

――ほかに、ここに入って気づいたことはありますか?

◆野呂
ここに入ったときに、『学ぶ』ということに対して、「あ、これってここまでやらなきゃいけないものなんだ」というのは周りを見ていてすごく思いました。なので、新しく学ばなきゃいけないことはたくさんありましたね。
◆北里
やっぱり学部から内部進学してきた同期をみていると、聞いた話を理解するスピードが早いというのがあるような感じがしますね。あと、英語はこちらの方が使うんじゃないかと思いますね。
◇吉成
学部1年生からのつきあいで学生間の友だち関係が既にできあがっているところに、編入や大学院入学であとから加わることについて、高専生としては不安に思う面もあるのですが。
◆野呂
学部3年への編入の場合は、まだサークルとか入りやすいじゃないかっていう気がします。また、「高専会」というのがあって、そこに行くと高専出身の友だちができて、そこから友だちの友だちという感じで高専出身者以外も含めて友達の輪が広がっていくというのはあります。
◆北里
ここに入ってちょっとびっくりしたのが、移動するにもご飯食べるにも、研究室のみんなで一緒に移動していること。
◆野呂
もう四六時中、研究室のメンバーと一緒にいるかんじだよね。
※編注:学部4年になって研究室に配属されると、研究室単位で毎日を過ごすよ うになるので、自然と研究室のメンバーと友だち関係になるようです。
◇西塚
女子の割合はどれくらいですか?
※編注:電気・情報系の大学院修士課程の女子学生割合は約9%。工学研究科に23名、情報科学研究科に19 名、医工学研究科に5名の計47名の女子大学院生が在籍しています。
◆野呂
私の場合は、研究室に私だけ。
◇西塚
女子が少ない中で、うまくやっていけますか?
◆野呂
高専時代も、もともと男子がいっぱいいた学科だったし。
◆北里
私の場合は、研究室に学部4年生女子と私の2人。
◇西塚
北里さんは情報デザイン学科という女子が多くてきらびやかなところ(笑)のご出身ですが、それが、周りに女の子がいない、女の子としゃべれないみたいな状況になってつらくないですか。
◆北里
うん、ちょ、ちょっと(笑)。授業のときに、隣に男の人がこう座られると、ちょっとどうしようかなみたいな感じで。ほかの研究室の女の子が同じ授業を取っていれば、隣に行ったりして。まったくおしゃべりできないというわけじゃないから、大丈夫だと思いますよ。
◇西塚
男子学生の方は、けっこうフレンドリーな感じですか?
◆野呂
そうですね。かぶった「うぇーい」とかはしないと思うけど。
◆一同
(笑)
■平山
広報の仕事で男子学生とお話しする機会がありますけど、ここの男子学生は素直でいい人というか、結構話しやすいですよね。
◇吉成
アルバイトする時間はあったりするのでしょうか。
◆野呂
普通にしてますね。うちは情報系の研究室なのでコーディングなど研究に関係のあるようなバイトや、学部生の実験を補助するTA(ティーチング・アシスタント)などが多いかな。

大学院進学にあたってのアドバイス

◇吉成
進学先を選ぶときに「高専時代にやっている研究が続けられそうなところ」というのも基準の一つになりましたか。
◆北里
そうですね。
◆野呂
それはあると思う。修士課程の2年間でそれなりの成果を出して卒業するということを考えた時に、それまでとまったく違う分野を新しく勉強し始めてきちんと認められるような成果を出せるか、というと難しいですよね。
◆北里
入学願書では、自分のやりたい研究ができそうな研究室名を第1希望から第3希望まで記入して提出します。
■平山
東北大学の電気・情報系の研究室は工学研究科、情報科学研究科、医工学研究科にまたがっているので、大学院への進学を希望する場合は、行きたい研究室を探して、その研究室が所属する研究科を受験するということになりますね。
◆野呂
東北大は研究室がいっぱいあるから、似たような研究をやっている研究室、同じような知識を使う研究室もあると思うんですよね。そういう似通った研究室を第2、第3希望で選んでおけば、第1希望でなくても大丈夫なんじゃないかと思う。もそもある程度の知識は高専でやっていることが多いから。
◇西塚
大学院に入る前にやっておいた方がよいことはありますか。「これ、やっておけばよかった」みたいな。
◆野呂
英語じゃない?
◆一同
(笑)
◆野呂
ここは外国人留学生が結構多いので、大学院の授業で外国人があまりに多かったりすると先生がスライドとか説明とか全部英語で進め始めたりして。で、「あ、英語わかんない」とか思いながら(笑)、聞いていることがあります。
◇西塚
専門的な面では、何かありますか。
◆野呂
自分の研究のこととか、研究に関連することとかを高専時代に深いところまでやっておいた方が、あとあと楽なのかなという感じはしますね。

――あとは何かアドバイスはありますか。

◆北里
あまり思い込み過ぎない方がいいですよ。(笑)
◆野呂
(大学院入試は)気楽に受けた方が。(笑)

――今日はありがとうございました。

◆東北大院生 ◇仙台高専生

吉成 未菜里

吉成 未菜里

仙台高等専門学校(広瀬キャンパス)
情報システム工学科 5年

研究分野:ソフトウェア工学、自然言語処理

西塚 悠羽

西塚 悠羽

仙台高等専門学校(名取キャンパス)
電気システム工学科 5年

研究分野:音響工学

北里 愛莉

北里 愛莉(修士1年)

東北大学大学院工学研究科 通信工学専攻 画像情報通信工学[大町]研究室

仙台高等専門学校及び専攻科を卒業後、東北大学大学院へ推薦で入学。高専時代は情報デザイン学科に所属。
研究分野:画像処理

野呂 こずえ

野呂 こずえ(修士2年)

東北大学大学院情報科学研究科 システム情報科学専攻 知能システム科学[篠原]研究室

釧路工業高等専門学校及び同専攻科を卒業後、東北大学大学院へ推薦で入学。高専時代は情報工学科に所属。
研究分野:機械学習

平山 文香(司会)

東北大学電気・情報系 教育広報企画室