東北大学工学部電気情報物理工学科

Department of Electrical, Information and Physics Engineering

情報知能システム総合学科から2015年4月に名称変更

  • 電気工学
  • 通信工学
  • 電子工学
  • 応用物理学
  • 情報工学
  • バイオ・医工学

高校生・受験生のための研究紹介
人と未来をつなぐ[電気・情報・応用物理]の魅力

My Way, My Dream 8

室温超伝導の夢を求めて
理論と物質開発の両面から挑む

自分が新しく作り出した物質で
医学、輸送、エネルギーなど多彩な分野に貢献可能

室温超伝導の夢を求めて理論と物質開発の両面から挑む

リニア中央新幹線と病院の検査で体内の断面画像を得るのに使われているMRI(磁気共鳴画像)検査装置、実はどちらも同じ技術が使われています。その答えは、超伝導の技術。輸送、医療分野だけでなく、エネルギーやエレクトロニクスなど幅広い産業で応用されています。

超伝導とは、物質を一定温度以下に冷やすと電気抵抗がゼロになる現象です。この現象をうまく利用すれば、サハラ砂漠などに太陽光や風力の発電所をつくり、超伝導体の電線で世界中にロスなく電気を送ることもできます。1911年の超伝導発見以来、さまざまな企業や研究者が超伝導体の開発に取り組み、少しずつ応用が開けてきました。けれども、マイナス百数十度以下という超低温まで冷やさなければならないため、地球規模のエネルギー分野では実用化のめどがほとんど立っていません。冷却する設備にばく大なコストがかかるからです。

小池 洋二 教授
小池 洋二 教授

そこで今求められているのが、冷却設備がいらない室温で超伝導になる物質、室温超伝導体です。私の研究室では、超伝導の仕組みの解明を通じ、社会に広く役立つ室温超伝導体の開発を目指しています。大切なのは、この不思議な現象を物理の視点から理論的に理解し、その理解の上に立って実際のものづくりを行うこと。時には壁にぶつかることもありますが、それも成長のステップです。学生たちには、理論的考察の上に立って、試料づくりから物質の合成、計測、解析までの一通りのプロセスを経験しながら、夢の物質発見に挑んでほしいと思います

私たちの研究室を含む「応用物理学コース」は、理論・演習・実験のバランスが良く、着実に工学の基礎を身につけられるのが強みです。研究の合間にはスポーツでリフレッシュしたり、教員と学生の距離が近いことも特徴のひとつ。ここにしかない学びと経験は、いずれ社会に出るみなさんにとって大切な宝物になるでしょう。

室温超伝導体を発見できれば、ノーベル賞も夢ではありません。希望あふれる研究とじっくり向き合えるのは、大学時代だからこそ。常識にとらわれず、若く新しい発想を持ったみなさんのチャレンジを待っています。

室温超伝導の夢を求めて理論と物質開発の両面から挑む

Profile

小池 洋二 教授

小池 洋二 教授(Yoji Koike)

理学出身の視点を生かし、工学と理学を融合させた研究に取り組む。
「超伝導体の物性研究と新超伝導物質の開拓」にて応用物理学会より表彰。

専門は低温・超伝導物理学。室温超伝導物質の発見を目指した新超伝導物質の探索的研究などに従事。
愛光高等学校卒業。1975年3月東京大学理学部物理学科卒業、1980年3月東京大学大学院理学系研究科物理学専門課程博士課程修了(理学博士)。東北大学金属材料研究所助手、東北大学工学部応用物理学科助教授などを経て、1996年4月東北大学工学部応用物理学科教授、1997年4月東北大学大学院工学研究科応用物理学専攻教授となり、現在に至る。応用物理学会フェロー表彰、JPSJ Papers of Editors' Choiceなどを受賞。

学生による研究室の紹介

研究室Web