研究室の成果と評価

 

教育や研究など複合的な役割を担う研究室活動を、客観的・定量的に評価するのは難しいとされます。最近、代表的な活動指標として研究力や教育力だけでなく、実社会への貢献度・影響度を加えるケースが増えています。大学にとって入口や出口となる高校や企業だけでなく、さらに広い一般社会への貢献度すなわち社会貢献を評価する考え方です。

そこで本研究室では、上記の3つの観点を基本とし、それらを含む5つの指標を念頭において、日々の活動を展開しています。

 

1.研究力

研究成果に基づき革新的な提案を行うことにより、科学技術に関わる学術分野の発展に貢献しているか。

2.教育力

学生の指導・教育を通して、優れた人材を学術分野もしくは産業・サービス分野に輩出しているか。

3.社会力

研究成果の実用化や知財の権利化により、現在そして将来の産業・サービスの発展に貢献しているか。

 

◇      ◇      ◇

4.理解促進

講演、解説記事、広報・報道、学協会の運営など、科学技術の啓発活動を通して、大学や学術研究に

対する理解促進に取り組んでいるか。

5.組織貢献

大学の組織運営に積極的に貢献するとともに、内外リソースの活用により効率化を図るなど、研究・教育を

推進するための環境整備に努めているか。

 

 

以上の指標を踏まえて取り組むべきアクションとして、最新研究の学会・論文発表、研究成果に基づく学位取得、開発技術の実用化(社会実装)と知的財産の確保、実社会に貢献できる人材の育成・輩出、理解促進のための広報・解説記事・講演の活動などに、積極的に取り組んでいます。

 

なお大学の研究室は、それぞれの研究分野のフェーズ(萌芽→基礎→応用)や成熟度、実験/理論的アプローチなどにより、得意とする貢献項目が異なります。そのため、必ずしもすべての評価項目に秀でる必要はありません。逆に画一化すると、各研究室の特色や強みが失われてしまいます。そのため研究室ごとに、学会や社会の中での役割や位置づけを考慮しながら、活動の軸足をどこに置くか(ポジショニング)を定めていくことになります。

一般に生物種の存続と繁栄には、環境適応のため獲得してきた多様性な遺伝子が欠かせないと言われます。大学での研究活動でも同様なことが言えます。取り組むべき課題とアプローチ法に、適切な拡がり(ダイバーシティ)を確保していくことが重要と考えています。

 

 

ハルジオン

ハルジオン(青葉山キャンパス)

   時が来れば、様々な花々が咲き誇るはず