研究テーマの創出

 

研究テーマは研究室の顔・看板であり、社会に発信するメッセージです。大学や研究室の存在意義をアピールする役割もあります。研究テーマには、研究の目的、課題、克服法、見識・展望などが含まれ、それらのほとんどが新概念や基本技術の提案です。テーマの創出と設定は、社会的イノベーションを生み出すための最初のステップとなります。

本研究室のミッションは、液晶や高分子などのソフトマターとその自己組織化機能を活用して、ヒューマンインタフェースや情報メディアを創出することです。本研究室で扱うフレキシブルディスプレイを含む電子材料技術、言わばフレキシブルエレクトロニクスは、有機材料科学、光学、電子工学の境界領域を開拓する取り組みです。有機材料の光学的/電気的/機械的/化学的機能を巧みに活用しながら、次世代の情報エレクトロニクスを構築していきます。

 

フレキシブルな光・電子デバイスの創出

 

フレキシブルエレクトロニクスの研究テーマには、実現が困難・不可能と思われてきた挑戦的・萌芽的な課題も含まれます。フレキシブルディスプレイなどの個別の課題は、研究内容が相互に密接に関連して、その境界領域で新たな克服策が見いだされることもあります。生物学において多様な遺伝子を獲得することが種の進化・繁栄に不可欠であったように、研究分野の発展においても基盤技術の多様性(ダイバージェンス)が重要です。

 

メディア技術を切り開くデバイス分野の体系化

 

本研究室で扱うデバイス群は、ソフトマターをベースとして、上図のように整理できます。想定するデバイスが絵に描いた餅に終わるかは、研究でのアイデアと頑張りしだいです。また個々のテーマには、研究成果がブレークスルーに繋がりやすいように、短期・長期スパンの目標を含めて設定します。これにより、情報化社会を継続的に牽引する新機能デバイスの創出が可能になります。

 

 

夏電気系

夏の電子情報システム・応物系研究棟