将来のテーマ創出に向けて

 

一般にディスプレイなどのヒューマンインタフェースのハードウェア研究では、人間の特性限界を満たすように、材料・デバイスの特性探求が行われます(ニーズ主導のトップダウン型)。しかし、多様な材料技術が使用されるため、それの一部がボトルネックとなっていることも多く、ボトムアップのシーズ主導の研究も大きな意味を持ちます。

 

研究分野の階層化とニーズ・シーズの双方向アプローチ

 

本研究室では、ニーズ側からの目的・目標の設定と、シーズ側からの逆提案という双方向アプローチが共存するように努めています。双方の立ち位置を尊重することで視野が拡がり、多角的な価値感が得られます。これにより、双方の研究の見通しが良くなるだけでなく、バイプロダクト(副産物)も増えます。このようなシナジー効果に基づく新知見により、新しい研究を立ち上げる足掛かりを得ることも少なくありません。

例えば、入口のフレキシブルエレクロニクス用の有機材料と、出口の情報メディアにおけるヒューマンインタフェース技術は、双方とも多様性に富み特性の適応性が高いため、整合させることが容易です。そこから、人に優しい情報メディアや社会を実現するための多様な目標や課題が創出されていきます。さらには、遠い未来の社会を予測していくための挑戦的・萌芽的テーマも、積極的に見いだしていきたいと考えています。

 

カリン豊作

カリンの豊作(青葉山キャンパス)