プロジェクトの構成とテーマ (Cグループ)

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Cグループ

【達成目標】:現在の認識能力や性能・消費電力と比較して1桁以上優れる、ヒューマンオリエンテッドな知的情報通信や、環境の自律認識・予測にもとづくリアルワールド応用などの知能情報システムを開発する。
【亀山 充隆教授】 情報科学研究科
研究課題 リアルワールド応用知能集積システム
研究目的 ヒューマンオリエンテッドな知的情報通信、誰でも利用可能な自律適応性を有する情報家電機器、環境の自律認識・予測に基づく高安全知能システム、生活支援用知能ロボットなどを含むリアルワールド応用知能集積システムを開発するため、画像認識,予測・推定、プラニングの基本処理モジュールの開発を行う.さらに,このようなリアルワールド応用知能システムの実現技術として、システム最適構成理論、システムインテグレーション理論、先進VLSIアーキテクチャなどを考察する。具体的には、リアルワールド応用知能システムを実現するための3次元情報を用いた環境認識・理解,ベイジアンネットに基づく軌道予測、リアルワールド応用リコンフィギャラブルVLSI、システム統合設計手法などが含まれる。
【鈴木 陽一教授】 電気通信研究所
研究課題 臨場感知覚過程の解明と音・マルチメディア情報システム
研究目的 ネットワークの高速化や高精度化にともなって、情報量の多いマルチメディア情報を一般家庭でも容易に送受信可能になりつつある。しかし、高い迫真性・臨場感・自然性を持つ高度なマルチメディア情報をだれもが安心して快適に使えるようにするためには、複数の異なる感覚受容器官で並列的に受容したマルチモーダル情報を人間の知覚システムがどのように処理しているのかを明らかにし、その仕組みに根ざした情報通信システムを構築する必要がある。本研究では、特に音を主体としたマルチモーダル情報の時空間統合過程をモデル化し、高臨場感マルチメディア情報システムの実現に向けた高精度 3 次元音空間呈示装置 (聴覚ディスプレイ) の構築を行う。さらに、マルチメディア情報の定量的測定指標の提案を目指す。
【小林 直樹教授】 情報科学研究科
研究課題 ソフトウエアの高信頼化
研究目的 金融や交通システムに至るさまざまな重要な社会基盤がコンピュータによって制御されるようになっている今日、ソフトウェアの高信頼化が極めて重要な課題となっている。本研究では、ソフトウェアの自動検証や自動変換技術を中心に、ソフトウェアの高信頼化のための様々な技術の研究を行う。
【徳山 豪教授】 情報科学研究科
研究課題 幾何学的離散構造の解析と高速アルゴリズム設計
研究目的 理論計算機科学における離散アルゴリズム理論の研究を行う。 特に、幾何学的な離散構造、特に高次元メッシュや対称性構造の研究を行い、それを用いて幾何学最適化問題を解く高速アルゴリズムの設計を行う。実用的に動くだけのアルゴリズムではなく、理論的な計算時間の保証と精度保証を与え、安全性の高いシステムを構築することを目的とする。また、その成果を用いてデータマイニングシステムの構築を行う。
【田中 和之教授】 情報科学研究科
研究課題 確立的計算モデルによる予測・推論システムの設計理論の構築
研究目的 統計科学、応用数学の方法論を駆使し、大規模データからの必要な情報の抽出と加工を行う予測・推論システムの設計のための理論的基盤整備と体系化を行うことが目的である。多くの予測・推論システムは確率的素子とその間の因果関係によるグラフ表現としてのネットワークによりビジュアルにあらわされ、ベイジアンネットワークとよばれる。本研究課題ではこのベイジアンネットワークのアルゴリズム設計法をコア技術とし、これに項目応答理論を含む統計的学習理論を組み合わせることで知能情報システムの基礎理論の体系化とLSI化に耐えうる強固な理論としての更なる発展を目指して研究が進められる。具体的な応用としては、Webマイニング,特に携帯電話、カーナビゲーションシステムを含めたインターネット端末を通しての収集される顧客情報から個々の顧客の嗜好の予測などが考えられ、カーナビゲーションシステムの情報収集機能と連動してのユーザー意志決定支援システムなどへの展開も想定される。同時にディジタルカメラなどにおけるベイジアンネットワークをもちいた画像処理支援システムなどへの応用も視野にいれている。
【青木 孝文教授】 情報科学研究科
研究課題 位相限定相関法に基づくリアルワールド信号処理及びセキュアVLSIコンピュ−ティングに関する研究
研究目的 身の回りのあらゆる機器VLSIシステムが搭載されるユビキタス社会においては、実世界信号を対象とする信号処理技術と、それらが安全かつ高い信頼性で動作するVLSIシステムへの要求が飛躍的に高まると予想される。本研究では、位相限定相関法を用いたリアルワールド信号処理技術の基礎理論を体系化するとともに、バイオメトリクス認証、人物の3次元計測、高精度マシンビジョン、環境適応ディスプレイなどへの応用展開を図る。また,セキュアVLSIシステムの基盤技術として、世界最高水準の耐タンパー性を有する高性能暗号モジュールの設計技術を確立する。