FPGA (Field-Programmable Gate Array)とは,回路構成をプログラムで変えられる集積回路です(下図参照).FPGAチップには,プログラマブル論理回路,メモリ,算術演算回路など様々な構成要素が集積されており,それらがプログラマブル結合網で接続されています.コンフィグレーション情報(プログラム)を書き換えることにより,応用に必要な回路を必要なだけ,無駄なく作ることができます.つまり,応用に特化した専用のコンピュータを作り出すことができます.半導体加工技術の進展に伴い,近年のFPGAには数10億トランジスタが集積されており,数1000個以上の算術演算・論理回路が内蔵されているため,超並列な専用コンピュータを作ることができます.産業界において,FPGAは既に様々な分野で利用されており,今後もその重要性は高まっていきます.

近年,高性能計算,ビッグデータ応用,人工知能など,計算量が莫大な応用が次々と開発され,従来の計算機では処理性能が不足しているため,それらの分野にFPGAを適用しようという動きが盛んになりつつあります.
もっと深くFPGAについて知りたい方は,「FPGAの原理と構成」(オーム社)をどうぞ.張山教授も分担で執筆しています(^^).