異極性イオンプラズマによるナノpn接合の形成

 

アルカリ―ハロゲンプラズマはアルカリ金属正イオンとハロゲン負イオンからなるプラズマである. 一般に気化しにくく, 通常イオンソースとして用いられないアルカリ塩を効率よく解離, 電離する事が可能な熱陰極マグネトロン方式を用いることにより, 異極性イオンプラズマの生成を行う.(1)

プラズマ中にカーボンナノチューブ(CNT)を導入し直流電圧を印加することにより, 正負イオンを選択的に照射・内包することができる. K, Cs等のアルカリ金属原子を内包することによりCNTn型の半導体特性を示すことがすでに実証されている. 一方, ハロゲンであるIを内包することによりp型の特性が強化されることが新たに明らかになった.(2) 本研究ではこれら電子ドナー, 電子アクセプタとなる原子をCNTに接合内包させることにより, ナノスケールpn接合素子創製を目的としている.

 

 

 

 

 


                                       

 

                                                                                             

 

 

1:実験装置図     図2Cs/I内包単層カーボンナノチューブのIDSVDS特性

 

 


                                                                                                      宍戸 淳