東北大学 電気・情報系 ― 東日本大震災からの復興に向かって ―
平成23年3月11日に発生した東日本大震災に際して東北大学電気・情報系在学生ならびに教職員に多くの方々からお見舞いをいただき,
さらに電気・情報系の復旧と復興のための多大なるご声援とご支援をいただいたことに,
心より感謝申し上げます.また,震災に遭われた皆さまには心よりお見舞い申し上げます.
歴史上例を見ない大地震に遭遇したにも拘わらず,電気・情報系のすべての学生と教職員が安全に避難し,
人的犠牲もまったくなかったことは不幸中の幸いです.
さらに,学生と教職員の全員の安否確認も迅速に行われましたことは,
これまでの安全教育と災害時対策のたまものと考えております.
地震により電気・情報系の研究棟と講義室が損傷したため,
損傷した建物にある研究室と事務室等は2号館,3号館,学生実験棟,電気通信研究所などへ引越しを行い,
教職員全員の協力の下, 教育・研究体制の復旧が行われております.
不便は残るものの,学生の教育に支障が生じないことを第一として対策を講じております.
また,代替の講義室も十分に確保することができ,通常の一月遅れとはなりますが,
新入学生と在学生の前期学期の講義を5月9日から開始することができることになりました.
さらに,後期学期の講義は例年どおり10月1日から開始予定です.
就職活動を行っている学生に対しては大震災による影響が憂慮されるところですが,
多くの企業において就職試験を6月以降に変更していただいたことにより,
この懸念も払拭されたものと信じております.
このたびの大震災は東北地域のみならず日本全体,
さらには全世界に大きな変化をもたらすに違いありません.
しかし,東北大学電気・情報系のこれまでの教育と研究のよき伝統と学風を世に伝え,
教育と研究を通じて広く世界に貢献することは電気・情報系の教職員と学生の使命であります.
電気・情報系教職員ならびに在学生及び新入生は,これまで以上に教育と研究に専心し,
希望に満ちた国際社会の実現に貢献してまいります.
今後とも,皆様のご支援とご協力をいただければ幸いです.
平成23年4月15日
東北大学 電気・情報系 運営委員長
畠山 力三