第1回討論会「社会課題の解決の難しさはどこにあるのか」
【日 時】2021年12月4日(土)13:00-15:30
【開催方法】対面形式のみ
【場 所】青葉記念会館4階 大研修室401
【主 催】工学研究科 先端学術融合工学研究機構(令和CAST)社会インパクト推進ユニット
【座 長】
経済学研究科 秋田次郎教授
工学研究科 フィールドデザインセンター長 本江正茂准教授
工学研究科 社会インパクト推進ユニット長 金井 浩教授
【次 第】
全体説明………社会インパクト推進ユニット ユニット長 金井 浩
討論提供………各討論者は10分間程度発表,残り1時間程度は自由討論
1.A4資源循環: 資源が循環する社会の創造………工学研究科 杉本 諭教授
2.C2創未来インフラ: 暮らしを豊かにする創未来インフラの構築~「造る」から「活かす」, そして「生きる」へ~………
工学研究科 久田 真教授
3.C4放射線安全社会: 放射線に関するリスク理解の深化と災害時対応および廃棄物に関する基礎研究………
工学研究科 新堀雄一教授
4.D5ものづくり: 優れたものづくり日本を活かす戦略と体制………
工学研究科 長坂徹也教授
5.里山からの心豊かな地方創生………
農学研究科 小倉振一郎教授
6.G0大学の意義: 百年将来を見据えた 人類社会の枢要に資する大学の役割………
工学研究科 金井 浩教授
令和CAST「社会にインパクトある研究」
「社会課題の解決の難しさはどこにあるのか」第1回 討論会
日時:令和3年12月4日(土)13:00~16:00
場所:青葉記念会館4階 大研修室401
討論内容
本江(座長)「社会にインパクトある研究推進の難しさはどこにあるのか」というのが本日の全体のテーマです。それぞれのフィールドで研究をしてこられて,どこが難しいのか,ここら辺に難しさがありそうだ……というふうにお答えいただけるといいと思います。
杉本 本日はありがとうございました。非常に勉強になる会だったと思います。
資源循環の一番の難しさは,様々な要素が含まれ,社会全体でやらないと解決しない。さらに国だけではなく経済圏もかかわってきます。私の分野では,東アジア諸国というのは大変な地域だと思っています。ヨーロッパでは,例えば電機会社はそんなに多くはないわけですが,日本だけみても,数社あり,韓国,中国には多くあります。そういう環境でそれぞれの相互利益を考えながら進めるというのはかなり難しい話だと思います。
このような経済も巻き込み資源循環を考えるとなると,これは1大学ではできないし,国,さらに国じゃなくて文化圏で議論する必要がありそうです。
そういう意味で,本日の私の発表の中で,標準化・規格化という制度設計がかなり重要になってきます。この点に関して,これまで日本がイニシアティブを取れなかったということが,もう一つの問題点と認識しています。ですから,皆さんが問題意識を持ち,そういう目で自分のご研究とどう繋がるかということを議論していかないといけないと思います。
金井先生の発表の中での教育の内容に関し,私にはずっと思いがあります。私は,課題解決能力と課題設定能力では,社会に出てからは,課題設定能力が重要だと思っています。そこで,初等中等教育から今の学生さんがどういう教育を受けているかというと,これをやったらどうなるかという教育しか受けていない。さらに,大学入試は2回を受けているわけです。我々共通一次の前の世代は一発勝負というのがありましたが,今の学生さんは安全策となります。塾では,どうしたら高い確率で合格するかという指導になりますので,チャレンジするという教育を受けていないのが現状です。本来なら文科省が考えるべき内容ですが,その教育システムを,大学だけではなく,初等中等教育から考えていかないといけない内容と考えています。それでないと,我々が目標とする課題設定能力を持った学生を社会に送り出すことはなかなか難しいのではないかに思います。
本江(座長) ありがとうございます。後半の入試の話は本当にそうですね。学生は,よく「コスパ」と言います。「これをやってみたらとどうですか」「コスパが悪いからやめときます」と,折角のチャンスを活かさないことも多い。確かにその背景にこうした教育システムの問題がありそうです。
久田 日本は,いままで多くのインフラを精力的に造ってきて,今日の繁栄を築いてきました。それらが一斉に寿命を迎えようとしているときに,もう一度この膨大なインフラを再整備するのかと考えると,そのための資金や材料は用意できるのか,という大問題があり,そこから一歩進み出すための莫大なエネルギーが今不足していると思っています。それがこの分野での問題解決の大きな障害の一つだと思います。
その答えの一つがロボット無人化ですが、新たな問題として,例えばコンクリートを生産するときに排出する二酸化炭素の問題があり、こういった新しい素材の可能性などを検討する必要が生じてきています。こういった課題を克服する糸口を生み出していくのは,大学でしかないと思います。
金井先生の話に関連づけますと,私が30年前に大学を卒業したときには,耐久性とか維持管理とかインフラのあり方という内容は,教えられませんでした。しかし,今の大学ではそういう内容も学生に教えています。すなわち,大学という機関では、次から次へと最新の情報を提供していますので、社会の人たちの多くに,再度大学に戻って学び直してもらいたいと強く感じています。このようなリカレント教育はどんどん進めるべきだと思いますし,そういう機能を果たすのが大学ではないかと考えており、そんな機能が東北大学にあると,自ずと大学としての役割を果たせると思っています。
本江(座長) ありがとうございます。
新堀 本日はどうもありがとうございました。多くのコメントをいただきまして,本当にありがたいと思いました。
今日お話しさせていただきたいと思ったことは,「対話」あるいは「教育」という言葉,その一つ一つを取り上げても,各々受け取る方の先入観や考え方がある。そういう多様性について配慮して議論しながら色々話を進めていかなければいけないと感じます。対話と言った瞬間に,場合によっては制約を受けてしまう。言い換えれば、限界を感じてしまう。しかし,実は「対話」にはより多様性があることを示していくことも,今の時代には非常に大事なことだと思います。それは,「対話」だけではなくて「教育」に関連があると思います。
本江(座長) ありがとうございます。
長坂 本日はどうもありがとうございました。ものづくりの論点は,結局,突き詰めると,価値だと思います。皆さんが共通して「価値がある」と思っていただくような,少しでもいいものを実装することが必要になってくると思います。私が今いるNICHeには,いわゆるものづくりのネタになる研究シーズは多数ありますので,ものづくり共同研究講座の実績を少しでも皆さんにお見せして,社会実装などの道筋が具体的に分かってもらえれば,さらに社会実装に至る効率がよくなると思いますが,元々科学的研究シーズが実際に製品化されることは確率的に低いものなので,成功例はなかなか出て来ません。挫けずにこれからもがんばっていければと思っています。
本江(座長) どうもありがとうございます。
小倉 皆様,本日は貴重なご意見を多くありがとうございました。私の方が大変良い刺激を受けて勉強になりました。
「何が難しいか」ということでは色々難しいことはありますが,やはり「持続的な営みをいかに続けるか」ということかと思います。例えば環境です。地球温暖化が進んできましたが,昔,私の親の世代だったら,「この時期にこうして,こうやったら,こういう果物やお米などが取れる」ということが,今の時代には同じ様にやっても多分昔のとおりにはできない。しかも,その途中で災害や気象リスクが起きたりすると,益々事態が深刻になります。しかも,今の稲作技術,畑作も畜産も,開発されて普及している技術が,昔の合理的な技術である場合,これからの時代には,必ずしも理想的ではないということがあり,これから新しい生産システムや里山の生活様式をつくっていく必要があると思います。
もう一つ申し上げたいことがあります。私は草原の研究をしており,先日4年に1度の草原に関する世界的な会議があって,その中で指摘されたことです。元々,その地域には固有の民族が住んでいて,その民族が伝統的な方法で遊牧,牧畜をして文化を作ってきました。しかし今日,地球温暖化が進んでいるから,例えば牛がゲップをするのはよくないなど,色々なことが求められます。日本の里山も同様で,「里山の生態系は大事だからこれをぜひ保全してください」,「都市の人々の癒しの場として大事なので持続させてほしい」というように,地域に暮らす民族や人々が色々なことを背負わなければいけないという議論が,世界的に始まっています。都会の方々は,その部分をよろしくお願いしますと言うのではなく,それは農村,里山に住んでいる人も都市に住んでいる人も,皆で広く考えていく必要があると感じています。
本江(座長) ありがとうございます。続けていくことと現代化するということの矛盾ということもあるし,ではそれを誰が引き受けるのかと,その責任を所在も重要ではないかとのご指摘がありました。
金井 どうもありがとうございました。先程の杉本先生の教育のお話で,いまの学生は挑戦をしなくなった,ということを聞いていると,実は,私達も,社会も似たところがあるのではないか,と思います。社会課題に対して,今,解が見つからないので諦めるということではなく,解が簡単には見つからないから,どうやって解決していくか,を挫けずに考えることが大事であると思います。我々自身の受けた教育も,正解のある問題を効率よく解くことを目標としていたかもしれませんが,解が簡単には見つからない,難しい困難な課題を,我々自身が解を出す努力をしなくてはいけないということを今日改めて強く感じました。
もう一つ,杉本先生が海外に技術を輸出させないためには「規制」が必要だというお話をされました。それと同様に大学の中も,例えば長坂先生のようにご努力されているものづくりの仕組みづくりは,長坂先生がセンター長のときはいいのですが,それが次のセンター長になっても引き継がれるような「仕組みづくり」が必要だと感じます。そうすれば,事務の方も動くようになって引き継がれていきます。
したがって,30年後には良い世の中になるように,教育をきちんと考えることが必要だと思います。幸いにして日本の大学の授業料はまだ高くありませんので,多くの普通の学生さんが受講できる「教育の仕組みづくり」が大事であると思います。今日は本当にありがとうございました。
本江(座長) ありがとうございます。
秋田(座長) 今日は皆様から大変貴重なお話を承り、ありがとうございました。大変感謝をいたしております。
「大学の教育」の問題も含め,皆様からのお話は,公的に対処すべき側面と,私的に対処すべき側面とのせめぎ合いを考える必要があることを,経済学の立場からは発言させて頂きました。
パブリック・ファイナンスないし財政学では,公金をどのように集めてどのように用いるのがよいのかを研究致します。私的対処と公的対処のあるべき関係性を見定めるには,もう少し細かい解像度の情報が必要ですが、その要件委細をここできちんと整理した形にお示しする用意がないことが残念でございます。
一般に,課題解決がうまくいかないときには,大方、次の二つの点で不具合が起こっています。一つは、自由闊達な意見交換ができていない場合です。ですが、幸い、その点につきましては、今日は,このような得難い意見交換の機会を御準備頂きましたので安心です。金井先生に改めて敬意を表したいと思います。
不具合のもう一つは,課題解決に際して、解決されるべき問題の把握が疎かにされている場合です。そもそもの問題は何かを考えないと,徒に抽象的な理念だけを振り回し,それにただ沿って政策をうつことになりますが,それで果たして当初の問題が解決したのですかと振り返りますと,実は一向に進んでいないことがまま起こりえます。これは,恐らくは私たちの国民性に根差した不具合なのかもしれませんが、それも私たちはよく自覚してかからないといけないと思います。
これにつきましても、本日のように、皆様が,つぶさに直面しておられる問題の中から,問題点を抽出してお話をされて,それを共有し,さらにその解決プロセスも含めて大学として考えるということは非常に素晴らしいことです。大学が、こうした内容を取り纏め,しっかりやっているので,財政的にも制度的にも応援してくださいと社会に働きかけることが、「社会にインパクト」を及ぼす為には、今後益々重要となるのではないかと思います。
本江(座長) ありがとうございます。会場からも,社会課題の解決の難しさがどこにあるのかということで,お気づきの点あるいは今日の議論の中で感じたことがありましたら,お聞かせいただければと思います。
高橋 信(技術社会システム専攻) 私,実は長坂先生のご発案で工学部のプレゼンス向上のため,工学研究科の未来社会ビジョン構築ということで,いま,トランジションデザイン(「地球規模の巨大な問題に対して社会規模の価値観の移行をデザインする新たなデザインの実践・研究」)をベースにした取組みをさせていただいております。
今日,最後に予定調和にならないように掻き回して終わらせたいと思いますが,今日のお話を聞いていると,1つ問題があると,そこには解決策があって,そして1つの理想のところに向かっていくというあるべき姿というのが見えるのですが,私は最終的な「持続可能で豊かな社会」という目標には異議はありませんが、そこに向かう道筋は一つではないと思っています。トランジションデザインでは色々な未来の形があるということを前提に考えます。当然,価値観が違う人ですから,求める社会のあり方も異なってくる。例えば先ほど新堀先生が取り上げられた信頼ということに関しても,人を信頼するのか組織を信頼するのか,それとも自分しか信頼できないのかというのは,色々な考え方に応じてあるべき社会というのは違ってくる。それに向かってどういうふうにトランジションしていくかという形で,色々なビジョンをつくっています。一言申し上げたかったのは,トランジションデザインでは「Wicked Problem」という言い方をしていて,1つの解決策はもともとないんだということを前提にしてあるべき未来の形を考えるということを重要視しています。そこで,最終的にはそれら間で何らかの妥協を通じて,一つの社会を選択し、ある程度妥協しながらそこに向かっていくしかないんだ、というような認識が必要ではないかと思っています。ありがとうございます。
本江(座長) ありがとうございます。
戸﨑泰之(工学研究科研究戦略会議委員) 私は,大学の運営には入ったことがなく,6年前,長坂先生が工学研究科の企画センター長のときからその手伝いを継続してやっています。
最近感じるのは,世界の動きで民主主義国家よりも,中国を代表とする非民主主義国家が増えていることです。トランプ大統領が出て,民主主義国家はかなり混乱し,まとまった考えを持てなくなりそれが今も続いている。アメリカもヨーロッパも何か混乱し,日本も引きずられて混乱していると感じています。それで,昔,イギリスのチャーチルが民主主義国家運営をやり,「民主主義ほど難しい政治形態はない。ただ残念ながら、今それに優る形態がない。」と言ったそうですが,私も同感です。日本みたいに出来上がっているところは,本当に民主主義でいいと思います。
しかし今の日本では,新しいことが決まりづらくなった。私は民間企業にずっといたけれども,民間企業で成長スピードの速いところは,大体,創業者の経営者,若いですね。決断が早い,革新的。それが当たるとすごく成長するんです。既存の大会社は,なかなか決まらない。社長はサラリーマン。みんな上を見ていて決められない。
金井先生がこういう場をつくられた。非常に立派だと思うんですね。今日聴いていても,皆さんそれぞれプレゼンされた先生方もいいことを言っています。混乱している国、もう政治家も官僚も全然話にならない、そんな中でまた大学の中でどうするか分かりませんが,大学内ではもちろん,特に国に対して,こういう議論を踏まえて,やろうと決めたことをとにかく強く主張してゆくべきだと思います。民主主義国家ではそれが許されていると思うので,それを絶対に続けて,それこそ主張してほしいと思います。
本江(座長) ありがとうございます。民主主義がいいというのは重要な論点だと思います。ありがとうございます。
吉岡敏明(環境科学研究科) 今日,先生方のお話を聞いて改めて勉強させていただいたところです。感じた点を一言言わせていただきたい。
私も資源循環ということを主としてやっていて,その中でも日頃思っていることとかなり共通するなと思ったのが,「今,自分が何をやって,何を得意としているのかという立ち位置を俯瞰的にサプライチェーン,バリューチェーンの中で見定める力が必要だろう」ということです。全部自分のところでできるということは決してないので,何を自分が受けられるのか,受けて出すものがどういう分野に影響を与えられるのか,という,そういう立ち位置を十分に認識する必要があるだろうと思います。これは研究者の中でも自分の研究の分野というのは恐らく同じだと思いますし,教育でも同じだと思います。
そういう意味では,「自分の立ち位置の認識」と,「それをどういうふうに俯瞰的に見ていくことができるのか」ということができる人間をつくる教育が,色々な分野で大事なのではないかと,私自身,今日,理解させていただきました。ありがとうございます。
本江(座長) ありがとうございます。立ち位置に関してということでした。
玉手理絵(工学研究科研究推進課研究推進係) 本当に色々な研究をされているというか,色々な分野の先生がおられることが良く分かりました。こういうシンポジウムに参加させていただき,本当にいろんな意見があることもわかり大変勉強になりました。ありがとうございました。
本江(座長) そうした色々な研究が,今日のような機会で相互作用をおこしていくように聞こえたのであればよかったなと思います。後ろの赤ちゃんを抱いている方からもコメントをいただければと思います。
冨永佳代(電子工学専攻) 金井研の冨永です。先生方のいろんなお話を伺うことができて,凄くよかったと思っています。
私,今赤ちゃんを抱っこしていて,本当にこのゼロ歳の子供たちが20年後30年後に一体どういう未来にいるのか,本当に日々そういうことばかり考えています。コロナだけではなく,簡単に「環境によく」「サスティナブル」とか言いますけれども,本当にそういうふうになっていくのかなと疑問に思います。最近,赤ちゃんがいるものですから,子供番組もよく見るようになったんですが,SDGsの歌が子供向け番組に出てきたりとか,歌とか物語の中にSDGsとか環境というものが少しずつ入っていて,非常に子供番組もよくできているなと思っては見ていますが,その中で何が一体子供たちにとって大切なことなのか,ということを,真剣に私自身も考えるようになりました。
では,大学は一体何をやれるのか。この子が大学に入るときに,一体どういう教員がいて,どういう大学になっているのかということを,凄く考えております。国が何と言おうと,経済が何と言おうと,やはり大学というのは今も昔も役割は変わらないところがある訳で,本当に最高学府とするその大学の役割というものをずっと先生方,新しい先生方,若い先生方も引き継いで,未来の子供たちに教育していってほしいと思って,先生方の今日のお話を伺っておりました。今日は色々とありがとうございました。
本江(座長) どうもありがとうございます。SDGsの歌ってありますね。子供も歌っている。SDGsも,最初はチャレンジングな目標設定だったんだけれども,今では誰もが口にする安全で無難な話題になっているということでもあり,研究者としてはそれをさらに突破するテーマ設定が要るのではないかと思います。どうもありがとうございます。
予定の時間を1時間延びましたので,終わりにさせていただきたいと思います。今日はお忙しいところをお集まりいただきましてありがとうございました。
今日はあくまで第1回ということで,これで社会課題解決の道筋がついたということではありません。こうした場があることこそが健全な大学だというお話もありましたので,今後もこうした会議を続けていければと思いますので,また多くの皆さん,学生も含めていいと思いますが,来ていただけるような会にして参りたいと存じます。最後に金井先生お願いいたします。
金井 今日は土曜日でしたが,遅くまで多くの先生方にご出席いただきましてありがとうございました。
資料を5人の先生から出していただいて,いつも言われたのは,「これで趣旨に合っていますか」と言われたのです。私の趣旨はなく,社会課題を解決する方向に持っていくことが趣旨でありまして,それに対しては多様な考えがあると,高橋先生からも先ほど言われましたので,そのとおりでありまして,1つの道筋があるわけではありません。ですので,こういう討論会を通じて社会課題を解決していくことが少しでもできればと思っています。今後,第2回,第3回と進めて参りますので,またご協力をどうぞよろしくお願いいたします。本当に長い時間にわたりましてありがとうございました。感謝申し上げます。
(拍手)