センサレスモータドライブ

〜ニューラルネットワークによるアプローチ〜

 

研究概要

    本研究で対象としているモータは、永久磁石によって励磁を行う同期電動機の一種であるブラシレスDCモータです。このモータは、保守性に優れ、高効率といった特徴を持ち、エアコンコンプレッサ,工作機械、電気自動車からハードディスクドライブ、ビデオカメラ,MDなど幅広い分野で用いられています。このモータのトルク制御には、回転子の位置に応じて電機子巻線に電流を流す必要があり、ロータリーエンコーダなどの回転子位置検出器が必要です。しかし、回転子位置検出器は一般的に高価で、設置場所の制約や配線が煩雑化するなどの問題を抱えており、近年ブラシレスDCモータのセンサレス化の要求が高まっています。様々な試みが為されていますが、モータ内部に発生する速度起電力(EMF)が回転子の位置・速度情報を含んでいることに着目すれば、これを利用したセンサレスドライブが可能と考えられます。私たちは、特にモータの磁気回路の非線形性やパラメータ変動に対応するために、非線形系を記述でき、かつ学習能力をもつニューラルネットワークを導入してEMFを推定し、ロバストなセンサレス制御の実現を目指しています。

 

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