可変インダクタとその応用に関する研究

 

 直交磁心の1次側から直流励磁を 加えると,2次巻線の実効的なインダクタンスが変化するため、可変インダクタンスとして電力の変換や制御などに利用することができます。また,銅鉄機器であるため頑健で,信頼性や保守性にも優れています。 本研究室では,この直交磁心型可変インダクタを用いた電力制御機器の開発・研究を行っています。さらに,フェライト直交磁心を用いて数100kHzで動作する高周波可変インダクタについても研究しています。

 

 下の図は,東北電力(株)と共同で直交磁心型可変インダクタを用いた無効電力補償装置(直交磁心型AVR)の開発・実証試験を行い,直交磁心型AVRが系統の電圧安定化装置として有望であることを確認したものです。開発した機器の容量は100kVAであり、定格運転時の制御電力は容量の1%程度で済み、総合損失も約5%程度です。また,機器の総重量は1.5tと電柱1本への装柱が可能なため設備コストの削減に有用です。

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