プロジェクトの構成とテーマ (Aグループ)

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Aグループ

【達成目標】:グローバルネットワークに活用する半導体・ストレージ・光・ディスプレイデバイスの超高密度化、超高速化、超高機能化、超低消費電力化、等の超高性能化をめざす他、次世代(10年後)の情報通信デバイスの基礎、および情報システムの基礎理論をきづくことである。
【枝松 圭一教授】 電気通信研究所
研究課題 高度量子状態制御を用いた新しい量子情報通信技術の開拓
研究目的 高度な量子もつれ状態を実現する超高効率量子もつれ光源および検出器の開発や、光子の量子状態の精密測定・制御技術の開発、光と固体電子スピン間の量子状態転写技術の開発を行うとともに、それらを利用した新しい量子情報通信プロトコルを開拓する。
【村岡 裕明教授】 電気通信研究所
研究課題 テラビット垂直磁気記録による大容量ストレージシステム
研究目的 1平方インチ当たり1兆ビット超の記録密度を実現できる垂直磁気記録の次世代記録方式を確立し、これによる新たな超高密度磁気ストレージ技術の開発を目指す。このためには、従来のヘッドディスク系の基本原理を見直して、高密度垂直記録に適する記録理論を確立し、これに基づくヘッドディスク系を中心とする記録再生デバイスの要素技術を研究する。
【大野 英男教授】 電気通信研究所
研究課題 スピンダイナミックスとその機能デバイス応用
研究目的 MOSFET等の従来デバイスの性能が急速な進展と同時にその限界が危惧されるようになってきた。そのため、従来にない新しい機能材料を用いたデバイス、全く異なる原理で動作するデバイスの必要性が高まってきている。本研究では、スピンダイナミクスを利用した高機能デバイスの動作実証に向けて、新スピントロニクス材料及びその超構造におけるスピンダイナミクスの解明、その制御を目標に研究を行う。更には、スピンダイナミクスを用いた新機能デバイスの提案と試作を行う。
【長 康雄教授】 電気通信研究所
研究課題 高性能非線形誘電率顕微鏡と高密度強誘電体記録の研究
研究目的 まず高性能で高分解能な非線形誘電率顕微鏡技術を開発する。具体的には純国産技術で初の原子分解能をもち更には他の顕微法では困難な固体材料の原子ダイポールモーメントを直接可視化できる顕微鏡技術を開発する。更にそこで培われた基礎技術を次世代超高密度強誘電体記録に転用し、高密度で高速な強誘電体記録の基礎技術を確立する。
【庭野 道夫教授】 電気通信研究所
研究課題 省エネルギー型次世代ナノ電子デバイスの創製
研究目的 現在の原油高騰の中、エネルギーが無尽蔵ではないことが再確認され、新エネルギー・省エネルギー技術の開発が急務となっている。情報通信においても膨大なエネルギーが消費され、情報デバイスにもさらなる省エネルギー、低消費電力デバイスの開発が求められる。本研究では、ナノ構造体や有機材料を用いて低消費電力動作が期待される単電子トランジスタや、新エネルギーとして期待されている太陽電池、特に、色素増感太陽電池、有機太陽電池の高効率化を目指す。
【内田 龍男客員教授】 大学院工学研究科
研究課題 新世代高機能ディスプレイシステムの構築
研究目的 電子ディスプレイは、情報システムのマンマシンインターフェースにおける中核にあり、表示の大容量化・大型化に向けて進歩を続けている。その過程で表示の超高品位化・消費電力の低減、および高機能化といった革新的な進展が望まれる。本研究では、これまでの成果を基に、液晶の分子配向技術、偏光制御と光の拡散の制御、これらを利用した新しい高品位ディスプレイの実現、さらに新機能を組み込んだ超低電力表示システムの構築を目標とする。
【畠山 力三教授】 大学院工学研究科電子工学専攻
研究課題 ナノデバイスナノスコピックプラズマプロセス制御
研究目的 気体、液体、気液界面プラズマ中の新規ナノプロセシング法を駆使することにより、Emerging Research Devices としての次世代ナノ情報電子デバイス創成の基盤を確立することを目指す。具体的には、フラーレン・ナノチューブ・DNA・コロイド・イオン液体から成るナノカーボンネットワークを対象として、新奇な原子内包フラーレン及び原子・分子内包カーボンナノチューブを創製し、ナノエレクトロニクス直結の電気・磁気・光学的及びそれらの複合的新機能を創出することを目的とする。
【高橋 研教授】 未来科学技術共同研究センター
研究課題 高機能・高性能新規デバイスのためのスピンナノ構造体の創製
研究目的 化学合成を中心としたウェットプロセスならびにスパッタ法を中心としたドライプロセスを駆使することによって、超高密度磁気記録媒体、高性能・高感度を有するMRAM・SVヘッドおよび高周波磁気デバイスを実現し得る、新たな材料設計・プロセス技術の確立を目指す。
【櫛引 淳一教授】 大学院工学研究科電気・通信工学専攻
研究課題 超精密超音波計測による新しい材料分析技術
研究目的 将来の情報エレクトロニクスシステムを構築する上で基盤となる材料の評価技術を確立するため、我々は、超音波マイクロスペクトロスコピー(UMS)技術による新しい材料評価技術の研究を進めている。本研究では、UMS技術を、次世代半導体産業のキーテクノロジーとなる極端紫外線リソグラフィ(EUVL)用の超低膨張ガラスの評価・選別技術として標準化すること、また、UMS技術により、将来のエコデバイスの要として期待されているワイドバンドギャップ半導体材料(AlN、ZnO、SiC、GaN、ダイヤモンド)の評価法の開発と高均一化へ貢献することを目指す。
【室田 淳一教授】 電気通信研究所
研究課題 IV族半導体原子制御プロセスの創生とナノへテロデバイスへの応用
研究目的 半導体デバイスの超高速・超低消費電力・高機能化のため、立体構造側壁加工揺らぎと歪分布を制御し、リソグラフィ技術の微細化限界を打破して、サブナノメートル精度で制御したナノ立体構造化を図る。また、異種原子層配列制御を極限まで高度化して、歪制御IV族半導体ナノ立体構造の高キャリア濃度化・高キャリア移動度化や量子効果特性等の量子輸送特性制御を実現する。さらに、IV族半導体ナノ立体構造量子効果デバイス製作プロセスを構築し、既存のSi、SiGe混晶やGe材料を用いた場合の物性限界を超える大規模集積化対応IV族半導体量子効果ナノデバイスの実現への道を切り開く。