生命システムのデジタルツイン
私たちの体は、数十兆個もの細胞が互いに情報を交換しながら協調して働くことで維持されています。しかし、個々の細胞の振る舞いがどのように組織全体の機能につながるのかは、まだ十分には解明されていません。
張山研究室では、細胞を自律的に行動する「エージェント」としてモデル化し、生体組織の振る舞いをコンピュータ上に再現するマルチエージェントシミュレーションの研究を行っています。
01細胞をエージェント化
線維芽細胞やマクロファージを、自律的に移動・増殖・相互作用する細胞エージェントとして表現します。
02細胞間相互作用を再現
サイトカインの分泌、拡散、取り込み、負のフィードバックを含む細胞社会のルールを計算します。
03AIで解析・可視化
シミュレーションから得られる膨大なデータを、AIやクラスタリング解析で定量的に評価します。
細胞社会のルールをモデル化する
特に、組織の恒常性維持に重要な線維芽細胞とマクロファージの相互作用に着目しています。細胞間でやり取りされるサイトカインや負のフィードバック機構が、どのように細胞集団の形成や維持に寄与しているのかを解析します。
生命現象を情報科学の視点から理解し、AIとシミュレーションを活用して「細胞社会のルール」を解き明かすことが、本研究の目標です。
AIによる解析・洞察
AI技術やクラスタリング解析を活用することで、シミュレーションから得られる膨大なデータを自動的に解析し、細胞集団の形成・維持・消滅過程を定量的に評価します。
未来への応用
本研究は、生体組織のデジタルツインの実現を目指すものであり、将来的には生命科学や医療のさまざまな分野への応用が期待されています。
- AI生命科学
- 医療DX
- 創薬支援
- 再生医療
- 疾患メカニズム解明
- 計算生命システム科学