常温接合に基づくヘテロジニアス集積技術

表面活性化接合と特徴

電子デバイス実装において、接合技術はものづくりの要となる技術です。中でも、低温および常温接合技術は、
・ 素子へのダメージが少ない
・ 熱膨張係数の異なる材料や低耐熱性ポリマとの集積化が可能
・ 省エネルギープロセス(長時間のアニール不要)
・ 冷却過程での位置ずれが少なく、高精度位置決めが可能
・ 金属間化合物の形成を抑制できる(高信頼性)
・ 液相を介さない固相接合のため、はんだのように再溶融の問題が無い(高耐熱)
といった優れた特徴を持ち、日暮研究室では常温接合技術である表面活性化接合を応用したデバイス実装に関する研究開発を行っています。

表面活性化接合メカニズムと常温接合された種々の材料の接合界面断面

小型・軽量・高性能化を実現する高機能デバイスの研究開発

超小型・薄型・三次元構造光マイクロエンコーダ

常温接合による微小流路デバイス封止

バイオセンサ用微小流路デバイス (左)と常温接合技術で封止した流路 (右)

常温接合をめざした粗い接合面の平滑化技術

テンプレートストリッピングを応用した平滑化技術

低温接合のためには平滑な接合界面が必要です。従来の研磨技術の適用が難しいチップサイズ、パターン付き膜、Au等の材料に対し、日暮研究室は付加加工による新たな平滑化技術の開発を行っています。 テンプレートストリッピングという金属薄膜の転写技術と、表面活性化接合技術を組み合わせ、粗い接合面を平滑化することで常温接合を可能とする新技術です。

Auめっき膜の平滑化