概要
東北大学「電気・情報系(ECEI)」とは、電気・情報分野の発展・向上のため関連する学科・専攻・研究所の研究室が参画するグループであり、電気・通信・電子・情報・医工学分野にわたる研究と教育を協力して進めています。約60の研究室から構成されており、120名を超える教員と、約1500名の学部生・大学院生を擁します。1学部に匹敵する国内最大級の規模で、同分野で日本を代表する総合研究教育拠点と言えます。その卒業生・修了生の数は、15000名に達します。
今日、電気や情報は社会インフラとして、人々のライフスタイルに欠かせないものになっています。東北大学の電気・情報系は100年にも及ぶ輝かしい伝統と歴史を誇ります。研究第一主義・実学尊重という大学理念を基に、日本のエレクトロニクス研究の黎明期から現在まで、通信・放送用アンテナ、高周波用デバイス、光通信三大要素、高性能半導体デバイス、高密度磁気記録の発明・発見など、世界的にも突出した数々の研究業績を挙げてきました。さらに、幅広い研究分野と高度な専門教育により、最先端研究プロジェクトや卓越大学院プログラムなど多くの大型研究プロジェクト・教育プログラムを主導して、情報化社会のイノベーションを牽引してきました。これらの実績は、東北大学が指定国立大学に指定されたことにも大きく貢献しました。今後も、豊かな社会を築く基盤研究と実践教育を推進することで、技術と人の未来と文化の発展を考えていきます。例えば、人工知能・ビッグデータなどの知的情報システム、IoTや5Gなどの高速大容量情報通信、生活をスマートに支援する次世代半導体デバイス、持続可能な社会を実現するエネルギー関連技術、人に優しい健康管理・医療支援技術などの取り組みです。
電気・情報系の教育では、独創性と創造性を重視しており、国際的にもリーダーシップの取れる技術者・研究者を育成することを目標としています。幅広い関連分野の基盤科目と高度な専門科目を個人の目標や興味に合わせて学ぶことができ、のびのびと研究できるのが特徴です。卒業後の就職についても、多彩な業種への進路が開かれており、一貫した専門課程を修めた多くの卒業生が、社会の中で中核的な役割を担って活躍しています。学術分野のみならず産業界でも著名な人材を多く輩出しています。社会に出てノーベル賞を受賞した卒業生もいます。
今後も電気・情報系は、最高レベルの施設・設備環境、充実した研究教育体制、同窓生の支援も交えた幅広く密接な産学連携をベースに、社会に役立つ先進技術の創出と中核的人材の輩出を図り、人の幸せと豊かな社会の実現を目指していきます。
代表的プロジェクト
横スクロールできます
年 度 | 種 別 | 資金名 | プロジェクト名 | 代表者 |
---|---|---|---|---|
2020-2025 | 研究 | JST-CREST | 知識と推論に基づいて言語で説明できるAIシステム | 乾 健太郎 |
2019-2024 | 研究 | JST-CREST | スピンエッジコンピューティングハードウェア基盤 | 佐藤 茂雄 |
2019-2024 | 研究 | JST-CREST | スピンエッジコンピューティング向け革新的アーキテクチャ | 羽生 貴弘 |
2019-2024 | 研究 | JST-CREST | スピンエッジコンピューティング向け材料デバイス技術 | 深見 俊輔 |
2019-2024 | 研究 | JST-CREST | 耐量子計算機性秘匿計算に基づくセキュア情報処理基盤 | 本間 尚文 |
2019-2023 | 研究 | 科研費(基盤S) | ノンコリニアスピントロニクス | 深見 俊輔 |
2019-2021 | 研究 | 総務省-電波資源拡大のための研究開発 | 高ノイズ環境における周波数共有のための適応メディアアクセス制限に関する研究開発 | 末松 憲治 |
2018-2027 | 研究 | 文科省-Q-LEAP | 光子数識別量子ナノフォトニクスの創成 | 枝松 圭一 |
2018-2024 | 教育 | 卓越大学院プログラム | 人工知能エレクトロニクス卓越大学院 | 金子 俊郎 |
2018-2022 | 研究 | SIP | 超低消費電力MTJ/CMOS Hybrid IoTデバイス基盤技術の研究開発 | 遠藤 哲郎 |
2017-2022 | 研究 | JST-CREST | 計算科学を用いた磁気抵抗スイッチ素子の研究 | 白井 正文 |
2017-2021 | 研究 | 特別推進研究 | スピントロニクスを用いた人工知能ハードウェアパラダイムの創成 | 大野 英男 |
2017-2020 | 研究 | 総務省-電波資源拡大のための研究開発 | 狭空間における周波数稠密利用のための周波数有効利用技術の研究開発 | 末松 憲治 |
2017-2020 | 研究 | Human Frontier Science Program | Robotics-inspired biology: Decoding flexibility of motor control by studying amphibious locomotion | 石黒 章夫 |
2017-2019 | 研究 | START | 量子アニーリングで加速する最適化技術の実用化 | 大関 真之 |
2016-2020 | 人材育成 | OPERA | 世界の知を呼び込むIT・輸送システム融合型エレクトロニクス技術の創出 | 遠藤 哲郎 |
2016-2020 | 研究 | NEDO | Sensor-to-Cloud Security ~ ビッグデータを守る革新的IoTセキュリティ基盤技術の研究開発 | 本間 尚文 |
2016-2020 | 研究 | CAO委託研究 | 防災・減災学的知見に基づくICTシステムの知的化に関する研究開発 | 加藤 寧 |
2016-2020 | 国際交流 | 学振拠点形成事業 | 半導体集積デバイス向け二次元電子・スピン材料研究拠点 | 遠藤 哲郎 |
2016-2020 | 教育 | 文科省Society5.0 | 情報セキュリティ分野の実践的人材育成コースの開発・実施 | 曽根 秀昭 |
2016-2020 | 研究 | 科研費(基盤S) | 脳型コンピューティング向けダーク・シリコンロジック LSI の基盤技術開発 | 羽生 貴弘 |
2016-2020 | 研究 | 科研費(基盤S) | 非線形誘電率顕微鏡法を用いた界面電荷輸送現象における 諸問題の起源解明 | 長 康雄 |
2016-2020 | 研究 | 科研費(基盤S) | 二次元原子薄膜ヘテロ接合の創製とその新原理テラヘルツ光電子デバイス応用 | 尾辻 泰一 |
2015-2019 | 国際交流 | 学振-研究拠点形成事情 | 新概念スピントロニクス素子創製のための国際研究拠点形成 | 大野 英男 |
2015-2017 | 研究 | 総務省-電波資源拡大のための研究開発 | 不要電波の広帯域化に対応した電波環境改善技術の研究開発 | 山口 正洋 |
2015-2017 | 研究 | 総務省-電波資源拡大のための研究開発 | 不要電波の広域帯化に対応した電波環境改善技術の研究開発 | 石山 和志 |
2014-2019 | 研究 | JST-CREST | 大自由度を巧みに操り実世界環境下を動き回るロボットの構築 | 石黒 章夫 |
2014-2018 | 研究 | 内閣府-ImPACT-無充電で長期間使用できる究極のエコIT機器の実現 | 交差相関電圧書込み磁気記録プロジェクト | 佐橋 政司 |
2014-2018 | 研究 | 内閣府-ImPACT-無充電で長期間使用できる究極のエコIT機器の実現 | スピントロニクス集積回路を用いた分散型ITシステムプロジェクト | 大野 英男 |
2014-2018 | 研究 | NEDO-SIP | 超高次非線形誘電率顕微鏡法を用いたSiC基板材料及びパワーエレクトロニクス素子の高性能化に資する評価技術の開発 | 長 康雄 |
2014-2018 | 研究 | ACCEL | 縦型BC-MOSFETによる三次元集積工学と応用展開 | 遠藤 哲郎 |
2014-2018 | 研究 | 特別推進研究 | 多機能なコヒーレントナイキストパルスの提案とそれを用いた超高速・高効率光伝送技術 | 中沢 正隆 |
2014-2017 | 研究 | 文科省特別経費 | 人間的判断の実現に向けた新概念脳型 LSI 創出事業 | 羽生 貴弘 |
2014-2016 | 研究 | 内閣府最先端研究開発支援プログラム | 省エネルギー・スピントロニクス論理集積回路の研究開発 | 大野 英男 |
2013-2016 | 研究 | CAO委託研究 | 超大規模情報ネットワークにおけるモバイルコンピューティング・ネットワーキング技術の研究 ~超大規模モバイルアプリケーションのための次世代コグニティブセキュリティ技術~ | 加藤 寧 |
2013-2014 | 教育 | 卓越した大学院拠点形成補助金 | 金子 俊郎 | |
2013-2014 | 研究 | SCOPE | 3次元無線実装を実現する超小型・省電力信号伝送系の研究開発 | 佐橋 政司 |
2012-2016 | 国際交流 | 学振-研究拠点形成事業 | 高集積原子制御プロセス国際共同研究拠点の形成 | 庭野 道夫 |
2012-2016 | 研究 | 科研費(新領域) | ナノプラズマ制御技術の創成と局所照射による生体機能制御 | 金子 俊郎 |
2012-2016 | 研究 | 文部科学省-次世代 IT 基盤構築のための研究開発 | 高機能高可用性ストレージ基盤技術の開発 | 村岡 裕明 |
2012-2016 | 研究 | 文部科学省-次世代 IT 基盤構築のための研究開発 | 耐災害性に優れた安心・安全社会のためのスピントロニクス材料・デバイス基盤技術の研究開発 | 大野 英男 |
2012-2015 | 研究 | JST復興促進プログラム | 在宅終末期見守り用小型軽量無線式省電力心電計の開発 | 吉澤 誠 |
2012-2015 | 研究 | JST復興促進プログラム | 次世代個人情報端末に有用な超小型電源の開発 | 山口 正洋 |
2012-2014 | 研究 | RISTEX | 災害対応支援を目的とする防災情報のデータベース化の支援と利活用システムの構築 | 乾 健太郎 |
2012-2013 | 研究 | 総務省情報通信ネットワークの耐災害性強化のための研究開発事業 | 災害時に有効な衛星通信ネットワークの研究開発 | 末松 憲治 |
2011-2016 | 国際交流 | 学振-日中韓フォーサイト | 次世代ネットワークにおける超臨場感音響相互通信の実現 | 鈴木 陽一 |
2011-2015 | 研究 | 特別推進研究 | グラフェン・テラヘルツレーザーの創出 | 尾辻 泰一 |
2011-2015 | 研究 | 科研費(基盤S) | 非線形誘電率顕微鏡の高機能化及び電子デバイスへの応用 | 長 康雄 |
2011-2013 | 研究 | 厚生科研費 | 医工連携のための医療・工学技術者Co-education事業の構築と実践 | 松木 英敏 |
2011-2013 | 研究 | JST-CREST | 大自由度を有するアメーバ型・ヘビ型・多脚型ロボットの自律分散制御則の設計と実験的検証 | 石黒 章夫 |
2011-2012 | 研究 | JST-国際科学共同研究推進事業 | 超高速テラヘルツ無線通信のためのプラズモニック光源・変調デバイスの開発 | 尾辻 泰一 |
2010-2015 | 研究 | JST-CREST | 歩行と注意 | 塩入 諭 |
2010-2014 | 研究 | 文科省地域科学技術振興 | ミリ波パッシブイメージング装置の開発と実用化 | 澤谷 邦男 |
2010-2014 | 研究 | 科研費(新学術領域研究) | 分子階層でのシミュレーション基盤技術研究 | 木下 賢吾 |
2010-2013 | 研究 | 日本学術振興会最先端・次世代研究開発支援プログラム | グリーン ICT 社会インフラを支える超高速・高効率コヒーレント光伝送技術の研究開発 | 廣岡 俊彦 |
2010-2012 | 国際交流 | 学振国際交流事業 | 若手研究者海外派遣による最先端科学・工学グローバル・キャリアディベロップメント | 金井 浩 |
2009-2013 | 国際交流 | 学振-先端研究拠点事業 | 超高速光通信に関する拠点形成 | 中沢 正隆 |
2009-2013 | 研究 | 科研費(基盤S) | 極限磁性スピンナノ構造体の創製 | 高橋 研 |
2009-2013 | 研究 | 科研費(基盤S) | 繰り返しと光周波数を同時安定化した GHz 帯モード同期パルスレーザの実現と応用 | 中沢 正隆 |
2009-2011 | 研究 | SCOPE | 測位及び双方向無線通信システムの高速化・省電力化技術の研究開発 | 澤谷 邦男 |
2008-2013 | 研究 | JST-CREST | グラフェン・オン・シリコン(COS)プロセス技術の開発 | 末光 眞希 |
2007-2014 | 研究 | JST-CREST | オール Si CMOS RF デバイス・回路の開発 | 坪内 和夫 |
2007-2013 | 研究 | JST-CREST | グラフェン・オン・シリコン(GOS)デバイスならびにプラズモン共鳴型GOS(PRGOS)テラヘルツデバイ | 尾辻 泰一 |
2007-2011 | 教育 | グローバルCOEプログラム | 情報エレクトロニクスシステム教育研究拠点 | 安達 文幸 |
2007-2011 | 研究 | 科研費(特別推進) | マルチモーダル感覚情報の時空間統合 | 鈴木 陽一 |
2006-2010 | 研究 | 科研費(基盤S) | 革新的プラズマ理工学応用による炭素起源ナノバイオ研究未踏領域の開拓 | 畠山 力三 |
2006-2010 | 研究 | 科研費(特別推進) | 非線形誘導電率顕微鏡を用いた次世代超高密度強誘電体記録 | 長 康雄 |
2006-2010 | 研究 | 科研費(基盤S) | 低次元プラズモンの分散特性を利用した電磁波伝搬モード型回路の研究 | 尾辻 泰一 |
2005-2009 | 研究 | 科研費(学術創成) | 超高効率量子もつれ光源および検出器の創成と量子もつれ回復プロトコルの研究 | 枝松 圭一 |
2005-2010 | 研究 | 科研費(特定領域) | トランポートソームを対象とした分子実態を伴った相互作用ネットワークの解析に関する研究 | 木下 賢吾 |
2004-2008 | 研究 | JST-先端計測分析技術・機器開発事業 | 複合型走査型非線形誘電顕微鏡の開発 | 長 康雄 |
2004-2008 | 研究 | 科研費(特別推進) | 光フーリエ変換を用いた新しい超高速無歪み光伝送技術の確立 | 中沢 正隆 |
2002-2006 | 教育 | 21世紀COEプログラム | 新世代情報エレクトロニクスシステムの構築 | 内田 龍男 |
2002-2006 | 研究 | 文科省-RR2002 | 次世代モバイルインターネット端末の開発 | 坪内 和夫 |
2002-2006 | 研究 | 文科省-RR2002 | 超小型大容量ハードディスクの開発 | 中村 慶久 |
2002-2006 | 研究 | 文科省-RR2002 | 高機能・超低消費電力メモリの開発 | 大野 英男 |
横スクロールできます