第42回 プラズマプロセシング研究会(2025年1月28日~1月30日開催)において、工学研究科電子工学専攻 金子研究室修士2年の内海 亮さんが『プラズマエレクトロニクス講演奨励賞』を受賞しました。
この賞は、応用物理学会プラズマエレクトロニクス分科会が主催する第42回 プラズマプロセシング研究会において、優秀な発表をした者に贈られる賞で、内海君は、大気圧プラズマの大気圧プラズマの理解や制御に向けた、プラズマ中の時空間電界計測に関する研究発表が評価され今回の受賞に至りました。
本発表では、非平衡大気圧プラズマの特性理解を目的として、電界誘導二次高調波生成法(Electric Field-Induced Second Harmonic Generation: E-FISH)を用い、プラズマ中の時空間的な電界分布を計測した結果について報告しました。非平衡大気圧プラズマは、医療や農業といったライフサイエンス分野を中心に応用が進んでおり、その制御には電界が重要なパラメーターとなっています。
本研究では、新たに構築したE-FISHシステムにより、約1ナノ秒という高い時間分解能で電界強度を追跡できる計測手法を実現しました。実験では、ヘリウムを主成分とするプラズマに対して、絶縁破壊の前後における電界の時空間分布を定量的に測定することに成功しました。これらの成果は、非平衡大気圧プラズマの理解を深めるとともに、今後の精密なプラズマ制御に貢献する重要な知見であるといえます。
【受賞題目】電界誘導二次高調波生成法(E-FISH)を用いた大気圧プラズマの時空間電界計測
【受賞者】内海 亮

【問い合わせ先】
金子 俊郎 教授
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電話:022-795-7116