医工学教育・社会貢献

次世代の医用技術を共に創り上げるために

東北大学大学院医工学研究科の授業の一貫として、医工学を学ぶ学生と医療従事者が互いに学び、考え、新たな医療技術の種を生み出す場作りを行っています。また、医工学やアントレプレナー育成も盛んなオランダの大学に医工学研究科の学生を派遣し、現地の研究者や医工学の学生との学術的交流を図る取り組みも行っています。 さらに、循環器内科や臨床検査技師などを中心とした超音波技術に関する情報交換会の開催や、社会人向けの医工学教育など、様々なコミュニティに対して、人的・技術的支援を行っています。

ポータブル超音波診断装置による頸動脈エコー検診

当研究室では新しい診断デバイスを開発するとともに、そのデバイスによって社会貢献することを目的にしています。 平成20年の岩手・宮城内陸地震の際には、栗原市、宮城県、新潟大学との共同体制で行われたエコノミー症候群予防検診に、開発したポータブルエコーを持参して参加しました。実際にこの装置で下肢静脈の血栓の検出も可能で、早期の薬物投与によりエコノミー症候群を予防することができました。 左上の図は検診の様子で、ポータブルエコーを首から下げて検査を行っています。右上の図は検出された血栓の超音波画像です。 平成21年からは、この装置よりもやや大型ではあるものの診断能力の優れたポータブルエコーを開発し、頸動脈エコー検診に活用しています。